走るダンシャクのブログ

趣味でランニングを始めたオヤジが初めてのフルマラソンでサブ4を目指し達成した挑戦日記です。これまでは漫然と頑張ってトレーニングを行っていたのを、きちんと計画を立ててトレーニングをするようにしました。同じように初心者のランナーの方でフルマラソンでサブ4を目標としている人の参考になれば幸いです。

光学式心拍計の測定精度、さらに検証

ForeAthlete 945の内蔵光学式心拍計の精度を検証するために、比較対象として胸部心拍計HRM4-RUNと接続できるデバイスを探していましたが、灯台元暗しでした。私はガーミンのVivoactive J HRというライフログといろいろなスポーツの記録がとれるデバイスも持っているのですが、ガーミンのホームページを見るとHRM4-RUNの対応機種一覧にはVivoactive J HRが含まれていなかったので胸部心拍計は使えないのだとばかり思っていました。でも今回あらためてVivoactive J HRの実機をいじっているうちに、センサー追加メニューの中に心拍計もあることを発見し、実際にHRM4-RUNとペアリングしてみたところ普通に使えることがわかりました。HRM4-RUNには心拍数だけではなくランニングダイナミクスを計測する機能もありますが、Vivoactive J HRはランニングダイナミクスに対応していないので、それ故に対応デバイスのリストに含まれていなかったものと考えられます。
Vivoactive J HRとHRM4-RUNが接続できるとわかる前は、ForeAthlete 945の内蔵光学式心拍計との比較対象としてはスマホアプリを使うしか無いかと思っていましたが、それだとグラフを別々のアプリで表示することになり、簡単に比較ができるのか不安だったのですが、これで同じGarmin Connect同士で比較できることになりました。
12月7日の投稿では以下の組み合わせで光学式心拍計と胸部心拍計の計測値を比較して、光学式心拍計の測定値が非常に正確であることに驚きました。
  • 赤 ForeAthlete 945+HRM4-RUN
  • 青 Vivoactive J HR(光学式心拍計

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(赤) ForeAthlete 945 + HRM4-RUN (青) Vivoactive J HR

前回はEasyペースのジョギングでしたので体の動きも小さく、心拍数も低いところで安定していて上下していませんでしたので、もう少し体の動きが大きくなり心拍数も上がるトレーニングで同じ組み合わせで測定してみました。
前回同様、両者で測定した結果をGarmin Connectの心拍数グラフでそれぞれ表示しその画面をキャプチャして縦軸、横軸のスケールを揃えて重ねてあります。
 
測定対象アクティビティ: Eペース 6km + Mペース 10km + Tペース 2km + Eペース 2km
  • 赤 ForeAthlete 945+HRM4-RUN
  • 青 Vivoactive J HR(光学式心拍計

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(赤) ForeAthlete 945 + HRM4-RUN  (青) Vivoactive J HR
重ねてみてまずちょっと困ったのが横軸方向の測定値がうまく揃わない点です。どちらかの測定値に時間的な揺らぎがあり、ピークの山、谷の位置がうまく一致しないのです。ただ、部分部分を重ね合わせて見ると結構きれいに合致します。光学式心拍計の心拍数計測はかなり複雑な計算を行っているらしいので、恐らく光学式心拍計側のグラフが揺らいでいるものと思います。
それと心拍数が高くなっているところでかなり大きな差が出ているのがわかります。Tペースの終了直前は13拍くらいVivoactive J HRの光学式心拍計の方が高い値が出ています。このときもVivoactiveはコンプレッションタイプのシャツの袖で完全に覆っていたので密着度も外部光の侵入も無視できると思いますので純粋に測定誤差ではと思います。
 
次に胸部心拍計のペアリングをVivoactive J HRとした上で、ForeAthlete 945の光学式心拍計を検証してみました。まずは最初の計測と同様Easyペースのジョギングで実施しました。
ForeAthlete 945の内蔵光学式心拍計の測定精度を高めるため、デバイスは手首より少し肘に近いあたりに装着、コンプレッションタイプのシャツで上からカバーして腕に密着させました。
手首に近い方にずれてこないように、手首側にはVivoactive J HRを装着しました。
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ForeAthlete 945を手首より離して装着、さらにコンプレッションシャツの袖で覆う
手首より肘に近い方に装着した方が良いということはガーミンのサイトには書いていないのですが、SUUNTO社のサイトに書かれています。メーカーは異なりますがきっと同じかと思います。手首に近いところは、橈骨と尺骨が関節につながっているところなので、時計を見る動作で手首を捻る際に捻れが発生してセンサーと皮膚との密着度合いが変わり安定した測定がしにくいのではないかと思います。
測定対象アクティビティ: Eペース 15.7km
  • 赤 ForeAthlete 945(光学式心拍計
  • 青 Vivoactive J HR+HRM4-RUN

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(赤) ForeAthlete 945 (青) Vivoactive J HR + HRM4-RUN
やはりかなり正確ですね。最後のところで赤いグラフの山がかなり高くなっていますが、これはトレーニング終了直前にForeAthlete 945のSTOPボタンを押すためシャツの袖をめくったため、その時にデバイスが手首から一瞬離れて外部の光が侵入したのだと思いますので無視して良いと思います。それ以外のところは最大で2〜3拍くらいでしょうか。
 
最後は同じ組み合わせで心拍数が上がって動きも大きくなるワークアウトを実施して測定した結果です。
測定対象アクティビティ: Eペース 10km + Tペース 5km + Eペース 3km + Tペース 2km + Eペース 3.1km
  • 赤 ForeAthlete 945(光学式心拍計
  • 青 Vivoactive J HR+HRM4-RUN

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(赤) ForeAthlete 945 (青) Vivoactive J HR + HRM4-RUN

 
結構正確ではないでしょうか。2回めのTペース走のところで少し差は大きくなっていますが5〜6拍です。この程度の差であればなんとか許容できるかと思います。やはりVivoactive J HRに搭載されている光学式心拍計よりForeAthlete 945に搭載されているもののほうが正確なのでしょうか。ただ最大心拍数がVivoactive J HRのときのほうが若干高かったのでそれも影響しているかもしれません。
 
サンプル数が少ないので今回の一連の検証だけで結論付けるのは早計であるとは思いますが傾向としてはジョギングペースくらいであればかなり正確な測定結果が得られるものの心拍数が高いアクティビティの時は光学式心拍計のほうが高めの測定値が出ています。このことから、心拍数が高いトレーニングの際には胸部心拍計を使ったほうが良いという仮設が立ちますね。心拍数が高いトレーニングは真面目に取り組むトレーニングだと思いますので胸部心拍計を使うべきと考えれば納得できます。ジョギングのように心拍数も上がらず気軽にするものであれば内蔵光学式心拍計で十分正確な測定値が出力されるのではないでしょうか。
 
毎回デバイスを2つ装着して走るのも大変なので検証はこれで一区切りにします。